◆和宗総本山 四天王寺(大阪)◆
- 2021年06月16日
- 公式ブログ
令和3年は、仏教精神を礎として理想的な国家を築こうとした
聖徳太子の没後1400年という節目の年にあたり
「聖徳太子千四百年御聖忌」と題し、
太子ゆかりの寺院で行事や企画が行われています。
ここ、大阪の天王寺区に位置する四天王寺も、
聖徳太子が推古天皇元年(593)に建立した寺院のひとつです。
物部守屋と蘇我馬子の合戦の際、
崇仏派の蘇我氏についた太子は、不利を打開するために四天王像を自ら彫り
「勝利後は、四天王を安置する寺院を建て、全ての人を救済する」と誓われました。
そして、実際に勝利した後に建立されたのが「四天王寺」であると
日本書紀で伝えられています。
昭和9年(1934)の室戸台風や昭和20年(1945)の大阪大空襲など
度重なる災害や戦火に見舞われ、甚大な被害を受けましたが、
様々な人々の協力を得て再興されました。
現在の建物は創建当時(飛鳥時代)の様式を忠実に再現しています。
南から北へ向かって中門、五重塔、金堂、講堂と一直線に並んでおり、
それらを回廊が囲む形式の「四天王寺式伽藍配置」は、
日本で最も古い建築様式の一つです。
6~7世紀に中国や朝鮮半島大陸の源流を今に残した大変貴重なものです。
今なお、聖徳太子は“お太子さま”と信仰され、
毎月22日には聖徳太子の一生が描かれた絵伝が公開されています。
また、毎月21日と22日の2日間は大師会、太子会として縁日が催され、
境内に骨董品などの多くの露店が軒を並べているそうです。
1400年の節目の貴重な機会に、
訪れてみてはいかがでしょうか。