◆紫式部を訪ねて◆
- 2019年02月04日
- 公式ブログ
紫式部のお墓を訪れました。
京都市北区、堀川通と北大路通の交差点を南に少し行った所にひっそりとあります。
こんな所に!と思う場所ですが綺麗に整備された空間です。
紫式部は晩年、雲林院というお寺で過ごしたそうで、
墓所はその雲林院のあった場所にあたります。
入口に「紫式部墓所」の石碑があり、
石碑の裏にはムラサキシキブという植物が植えられています。
秋には紫色の実をつけます。
墓所内には、小野篁のお墓も建てられています。
小野篁は平安時代の貴族で、紫式部と同じく、歌人としても活躍していました。
時代が異なりふたりに接点はありません。
ではなぜ紫式部と小野篁は同じ場所に埋葬されているのでしょうか。
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こんな伝説があります。
紫式部は貴族社会の恋愛を題材にした「源氏物語」で
人々を惑わせたとして地獄に落ちたと言われています。
一方、小野篁には「あの世とこの世を行き来していた」という伝説があり、
夜になると冥界で閻魔大王の補佐をしていたと言われています。
紫式部の地獄行きを心苦しく思った後世の愛好家たちが
小野篁の墓を紫式部の墓のとなりに移し、
彼女を救って欲しいと祈りを捧げます。
その結果、紫式部は地獄から解放されたそうです。