アートの季節がやってきました “la saison d’art 18-19”
- 2018年10月22日
- La Nouvelle de Paris
暑い夏が過ぎ去りました。
例年通りあっという間に寒くなるかと思いきや、今年はまだまだ暖かい日が続いています。
フランスの新学期は9月に始まりますが、同時にこの時期は美術館での展覧会や、コンサートも新しいシーズンの始まりです!
先日はPhilharmonie de Paris(フィルハーモニードパリ)でのコンサート、そしてOpéra Garnier(オペラ・ガルニエ)でのバレエ鑑賞をしてきました!
フィルハーモニーでのコンサートは、Staatskapelle Berlin(シュターツカペレ・ベルリン)のオーケストラによる演奏、指揮はダニエル・ボエンボイム。
一曲目は彼の長年の友人であるピエール・ブーレーズへのオマージュとして、Rituel in memoriam Bruno Maderna(リチュエル(典礼) – ブルーノ・マデルナの追憶に)が演奏されました。
この曲の面白いところは構成の巧みさ。8つのグループに管弦楽が分かれており、それを指揮するボエンボイムはまるで魔術師のよう。はじめに曲の構成をしっかりと説明(というより大学の講義のようでしたが笑)し、管弦楽を指示した通りに鳴らしてくれたので、説明後の演奏は楽しく聞くことができました。
二曲目は、ストラヴィンスキーの春の祭典。バレエでは見たことはありましたが、オーケストラを生で聞くのは初めてでとても興奮しました。
写真は春の祭典の後。観客も大勢がスタンディングオベーションしていました。
さて、オペラ座でのバレエは、コンテンポラリーな演目。
イスラエルのバトシェバ舞踊団のオハッド・ナハリンによるDecadance(デカダンス)。
彼の多様な創作、インスピレーションがつまったプログラム。
音楽は様々な国、時代のものが使われており、1時間半あっという間でした。
途中、観客も巻き込まれ、皆で作り上げるひとつの舞台。年配の女性(この方ももちろん観客でした)がダンサーと抱き合いながら踊るシーンは、思わず涙があふれました。
踊るもの、観るもの一人一人が、踊る喜びを心の底から感じられる素晴らしい舞台でした。