”Souvenirs d’été et Reconfinement…” 夏の思い出とロックダウン再び・・。
- 2020年11月02日
- La Nouvelle de Paris
久しぶりの投稿となってしまいました。ロックダウンが解除された夏以降、厳しいルールが敷かれる中、静かに忙しく過ごし走り回っていた9月10月。そして、またもやロックダウンのニュースが報道されたフランス、パリ。
それでも、日々に楽しみを見つけ、それぞれが前向きに過ごす人々の力強さにわたしは感動すら覚えるようになりました。
少し前のことになってしまいましたが、夏の間に訪れたBourgogne(ブルゴーニュ)地方について少しお話したいと思います。
Bourgogneといえば、ボルドーと並ぶ、フランスワインの聖地。ワインの王様とも評されます。ワインのことを知らない方でも、例えばシャブリだったり(地域の名前です)、ロマネコンティやモンラッシェなどは聞いたことがあるのではないでしょうか。
この夏に少しだけ羽を伸ばしに、電車と車で訪れてきました。
電車ではパリからおよそ2時間程度でDijon(ディジョン)駅に到着。
ディジョンの旧市街。
ディジョンのふくろう
ディジョンにはこのようなふくろうと番号が書かれた銅板がいたるところにあり、これをふくろうの道と呼ぶそうです。なぜディジョンにふくろう?と思われる方もいるかもしれません。実は旧市街ノートルダム寺院の外壁に小さなふくろうの彫り物があって、それに左手をあてて祈ると願いが叶うとの古い言い伝えがあるのです。
こちらが例のノートルダムのふくろう。800年前の石造りのふくろうはみんなに触られ、もはやツルツルになっていました。
ディジョンの街でお昼休憩を挟みつつ、すこし街を観光したのち、車を借りてワイン街道をくだります。
ディジョンの少し南からはじまるワイン街道は南北に長く連なります。
File:Vignobles bourgogne-fr.svg
Côte-d’Or(コート・ドール)県(地図右)のうち、Côtes de Nuits(コート・ド・ニュイ)、Côte de Beaune(コート・ド・ボーヌ)を車でめぐり、目的地であるMontrachet(モンラッシェ)へ。道中はブドウ畑が見渡す限りに広がり、まさにワインの聖地にきたのだということを実感しました。3ヶ月間のロックダウンのときは狭いアパートと毎日変わらない風景を眺めるばかりでしたが、この時ばかりは車から身を乗り出したくなるほど大興奮。思いっきり美味しい空気を胸いっぱいにすって、大地の香りを堪能しました。
見渡す限りのブドウ畑は、圧巻。
広い空と目の前に広がるブドウの緑を眺めているだけで健康になりそう。
フィルターなしでこの空の青さと緑の美しさにしばし見惚れてしまいました。
そしてもちろん、美味しいワインと食事も忘れずに。
可愛らしいアミューズブッシュ。
地元ワインのムルソーの白。
ムールとプチポワ(グリーンピース)のムース、白ワインに合う。
メインに合わせて、Chambolle-Musignyの赤。
メインはウサギ(フランスではわりと普通にたべます!)。淡白ながらもしっかりと味わいのあるお肉でした。
翌日も朝から畑の風景を眺めます。田舎出身のわたしは、やっぱり緑ある風景に癒されるなと実感。そして、世界中でも有名なワイン畑、Vosne-Romanée村のロマネコンティへ。
こちらが世界中のワイン好きには言わずと知れたロマネコンティの畑。十字架が目じるし。
小粒ながらもしっかりとたわわに実るブドウ
畑自体はほんとうに小さい(およそ1.8haだそう)のですが、ここから摘み取られたブドウたちがワインとなり、瓶につめられて世界へ飛び立つのかと思うと大興奮でした。
いつか、ワインになったブドウたちと再会できる日を夢見て(多分きっと来ないと思いますが苦笑)、パリへと帰ってきました。
さて、フランスは皆さまもご存知の通り、10月30日深夜0時よりロックダウンとなることが決定となりました。非常につらい決定ですが、医療従事者への感謝を忘れず、前向きに過ごしていきたいと思います。
ロックダウン中に外へ空気を吸いに出たり、買い物へは許可証があれば出られますので、その際は様子をインスタグラムなどに上げていきたいと思います。
それではまた。