2回目のロックダウン、パリの日々 “Un deuxième confinement à Paris”
- 2020年12月07日
- La Nouvelle de Paris
10月末、再びのロックダウンがはじまりました。3月のロックダウンと違う点は小中高校が閉鎖にはならずできる限り登校できるようになったこと。そのおかげもあって、街には平日子供の声が響き、明るさがあります。しかしながら、できる限り自宅待機を余儀なくされたわたしは、買い物以外ほとんど外に出ないで過ごす日々が続いています。
運動不足解消のために、たまにジョギングに外へ出て汗を流すにも許可証が必要で必ず携帯しなければなりません。それでも、外へ出れば、昼は町中に飾られたオーナメント、夜はイルミネーションに心躍る季節になってきました。
お気に入りのチョコレート屋さんは、お店全体がプレゼントになったよう
自宅そばのパッサージュ。人がいないのが寂しいですが、明るく私たちの心を照らしてくれる
パレ・ロワイヤルもこの通り
街のお花屋さんでは、各家庭や店先に置くためのもみの木を所狭しと店先に置いて、中の様子が見づらくなるほど。
もみの木の山を見ると、冬が来たと実感します。
そんななかではありますが、家の近所の仲良しだけで集まって小さなご飯会をするのが密かな楽しみとなっている私です。なかでも、毎年楽しみにしているのが、秋冬にしか食べられない Mont d’Or(モン・ドール)。直訳すると、「金の山」。みなさま、ご存知でしょうか?
モン・ドールはフランスとスイス国境付近ジュラ山脈の周辺で手作業で生産されるウォッシュタイプの伝統的なチーズで、毎年8月15日から翌年の3月15日までの期間限定で生産され、9月10日から翌年5月10日まで販売されます。円盤形で外側にエピセアという樹皮が巻かれ、その香りもモン・ドールの特徴の一つです。
さてそのモン・ドール、熟成すればするほど、トロトロに柔らかくなり、スプーンですくって食べるのが一般的なのですが、こちらをオーブンで焼いて、パンや茹でたじゃがいも、お野菜につけて食べると、絶品です。
まずはパリっと焼いた表面を外して、
トロトロに溶けたチーズ伝わりますか…?
野菜のサラダと茹でたじゃがいもと合わせるはもちろんワイン。
風物詩とあって、日本でもおなじみのボージョレ・ヌーボーと合わせて販売されることも多くなったようです。寒い日にはもってこいの、モン・ドール。季節のものを食べると自然と元気が湧いてきます。
少しずつではありますが、少しずつ外出制限も緩和され、兆しが見えてきたフランス。クリスマスに向けて、気が緩む季節でもありますが、2020年も残りわずか。手洗いうがいなど自分のできる対策はしっかりしつつ、静かに小さな楽しみを見つけて過ごしていきたいと思います。
それでは、また。